2015年4月13日月曜日

ロッテルダムに行ってみた その5~ベルギーのアントワープへ(全7回?)

●ベルギーに行ってみよう

10年ほど前からドイツビールうめぇうめぇ、その後さらにベルギービールうめぇうめぇと仙台にあるベルギービール専門店ダボスにちょいちょいと通うようになっていたので、良い機会だと隣国ベルギーにも足を伸ばしてみる。

EUというくらいでオランダ~ベルギーはなんの手続きも必要無く自由に行き来でき、さらにロッテルダムからベルギー第二の都市アントワープ(Antwerpen、アントウェルペン)まで直通なら1時間、乗り継いでも1時間半くらいで行ける事が分かった。
ガイドにあるような観光スポットは基本無視のだらだら旅。目星をつけたのはベルギービールのバー数件のみで電車を乗り継ぎ行ってみる。


いつものロッテルダム中央駅に行くと、チュインチュインいつにもまして小鳥が飛び交っていた。ムクドリとヒバリが混じったようなやつが餌くれと馴れ馴れしく近寄ってくる。
切符は往復で27EURだった。最初は60EURとか出てビビったが、高速鉄道のタリスに乗らなければお安くなるようだ。選択肢がいくつかあるので国をまたがって券を買う時は注意だ。(NSの自動券売機は表示をオランダ語か英語か選べます)


国境手前の街であるルーゼンダール(Roosendaal)へ行く列車に乗り込む。ロッテルダムから南下してブレダまでは前日のマースカンチェ行きと一緒なので余裕である。 オランダに来てからこちら曇り空だったが、徐々に雲が薄くなってきて気分も上々である。


ボックス席に座ったのだが、しばらくして隣のボックスに座っていたお婆さんが話しかけてきた。 席を変わって欲しいのだろうかと思ったらお花畑に行くので荷物を見ていてくれという事だった。普段から会話に親しんで無いと分からんものだ、、、というか、見ず知らずの東洋人を良く信用できるなと思った。オランダの国民性、、、そして安全性なのだろうか。


●ルーゼンダール(Roosendaal)

ベルギー手前のハブ駅ルーゼンダールに到着。それほど大きな駅では無いが、乗り換えの列車を待つ人たちが数十人くらいいて賑わっていた。
前日のマースカンチェ往復で列車に乗るのもそこそこ慣れてきており、構内の表示でアントウェルペンセントラール(Antwerpen-Centraal)を見つけて表示のホームで待つ。同じホームで前後に発車する列車は無いので乗り間違えは無さそうだ。先ほど列車を降りた向かい側のホームにはちょっとした売店もあったり貨車も止まっていたり。


しばらく待っていると列車が入線、、、するも待っている人だかりをすっ飛ばして離れた場所に停車。みんなぞろぞろと民族大移動、、、この適当さが最高だ(笑)


周囲に釣られ慌てて移動し乗り込むとyとはぐれた。そこそこ混んでおり席をキープ出来たので待つが現れない、、、まさか乗ってないという事は無いよな、、、と思いつつ、目の前の女性に「そーりーるっきんぐまいばっぐ?」とか言って貴重品のみ手にしてyを探しに。
しばらくすると空いている車両もあって前方の混み具合はなんだ!と思っていたらyが登場。こっちの方が空いてるし、、、と戻って荷物を取り「さんきゅー!」と告げて移動。
なんとか無事にルーゼンダールを離れた。


ルーゼンダールからそれほど飛ばさずに各駅停車でガタンゴトンと南へ向かう。

これまで乗ってきた列車と作りが違うのでベルギー側の車両なのだろうか。ボックス席でも頭上に棚がある作りが面白かった。長距離用の古い車両なのだろうか。



ルーゼンダールから先は割と森が多く、色づき始めた緑を眺めながらのんびりできた。


途中で線路と並走する自転車道路があり、中学~高校生くらいの若者が電車と競うように走っていた。


しばらくするとエッセン(Essen)という駅に止まりベルギーに越境!。そこでは写真を撮りそびれたが次のウィルデルト(Wildert)でパチリ。そして犬が乗ってきた!(笑)。というのは犬が単独で乗ってきた訳では無く目の悪い女性が連れて乗ってきた盲導犬のようであった。スルリと座席の下に潜り込みずーっと大人しくしていた。かわいい。


 ●アントワープ(Antwerpen、アントウェルペン)

アントワープの市街地が迫ると線路が地下に潜ってしばらくすると、割と立派な地下ホームに到着した。ロッテルダム中央駅に続いてアントワープ中央駅も近代的だであった。どちらも第二位の都市という共通点が。

笑ってしまったのが改札内構内にワッフルの販売所がデンと。さすがはベルギーワッフルと言うくらいの事はある、、、


近代的な駅だなーと思って外にでると、なんと外観は厳かないかにもヨーロッパらしい建物だった。この中と外のギャップはどうなっているのだろうか。なかなか楽しいぞベルギー!


駅を離れて歩いていると、ロッテルダムに比べて街中でタバコを吸っている人や落ちている吸い殻が目に見えて多くなった。街中の様子も若干治安が悪そうかな?という雰囲気を感じた。

駅前を通り過ぎると狭い路地でも路面電車が走っていたりして興味深かった。歩道スレスレで電車が通過していくので周囲の様子に気をつけていないと轢かれそうである。ズラリとビールの並んだ店や変な銅像にゲームショップなども見られた。


少し歩くとちょっと立派な建物とこじんまりした広場があった。教会だろうか。


Quinten Matsijs

ベルギーで一番の目的地であるQuinten Matsijs(クイントンマセイス)に到着!
日本語のブログもあるので見て欲しいのだが、 なんと女将さんが日本人なのである。アントワープで一番古い歴史あるカフェなのに日本人の奥さんを迎えるという懐の広さがいいですね。
事前に仙台のダボスで教わっていたお店。そのダボマスはお店が定休で入りそびれたそうで代わりにリベンジですな。


13:00を過ぎた頃だったので昼でもとった何人かが出てきた感じの所を店内に。500年近い歴史がある、、、建物なのかどうかは分からなかったが立派な店内でそれだけで見とれてしまった。

メニューを見て、、、飲み物は日本でもお馴染みな名前が多かったので理解出来て、まずはお店一番のお勧めデコーニンクはトリプルダンベルスをご主人と思われるマスターに注文。日本なら1000円前後はするのが3.5EUR、、、当時のレートで500円ちょっとである。他にも2.5EURからありさすがは現地だなーと感じた。日本の生ビールと同じくらいですね。


食物はさすがにメニューが理解出来なかったので、女将さんに来ていただいてお勧めを2品出してもらった。ホワイトソーセージと牛肉ビール煮だったかな。料理を頼むとテーブルサービスというのか、パンとポテトとジャム類も出てきて到着前にいただく。取り分け用の大皿にはサラダも乗っていて2品だけだったが満足感は良かった。あとはシュフ推しだったのでラ・シュフとオブロン・シュフを飲んだ。現地ベルギーで真っ昼間から飲むベルギービールは最高!

お店を出る時にちょっとお話をさせていただいて、近所でビールを売っていそうな店を教えてもらう。ついでに何か面白い所はありますかと聞いたら、市役所と大聖堂とルーベンスの家は近所だよと教えていただいた。ふむふむ。


最後にご主人と女将さんをパチリ。このカウンターでも飲んでみたいですねー。

目的の酒屋まで歩いていると仙台のDATEバイクのよぅなレンタル自転車が、、、時間があれば乗ってみたかった。



そして教えてもらったNASIMというお店に!。店頭にずらり並ぶビールを見ただけで高揚感が半端無い!!。そしていきなり目に飛び込んできた目的のブツ!ヒャッハー!!


店内に入ると店のほとんどは酒。そしてちょっとした食料品とタバコとロトくじが売っていた。ビールだけでも100種類くらいはあった。冷えているのも売っていたが路上では恐らく飲めないだろう。

店内を見て回っているとひっきり無しにお客さんが来てみんなタバコを買っている様だった。
カタコトの英語で店内のお兄さんに「あいうぉんとべるじゃんびあーこるね?くろね?」と聞くと、奥の棚に歩み寄って行くが見つからない、、、見回していたら自分が先に見つけてしまった。


目的のラ・コルネの特徴的なグラス!
これが今回ベルギーまで足を伸ばした一番の目的でした。最初は1つだけのつもりだったが店頭と店内に飾ってあった2つとも包んでもらった。ビール2種も2本づつ購入。ホクホクである。

包んでもらいながらカタコトで雑談をすると、とてもフランクに対応してくれて、自分はアフガニスタンの出身でムスリムなので酒は飲めないと言った。こんなお店の店員さんなのに!。がっちり握手をしてNasimをあとに。また来たいなぁ!



●アントワープぶらぶら

さてどうしよう?という事で女将さんに教えてもらった市役所に行ってみる。近いし。歩いているとペドベアーのペイントを見つけてゲラゲラ笑った。


●アントワープ市役所(Stadhuis van Antwerpen)

そして目の前に現れた立派な建物。こりゃなかなか見事です。隣の建物もツギハギっぽいがカッコイイ。しばらくぼーっと眺める。ちなみに初欧州初の晴天でもあった。広場で気持ち良い。


●陽気なベルジャンビールブルワリー

でもって次に教えてもらった大聖堂を目指す。あっちかなこっちかなと歩みを進めると建物の上からニョッキリと姿を現した、、、デケー!!!
上部だけ見かけてデカイ!と思ったが、さらに進んで建物の合間から建物の上から下まで全体像が見えた時が一番の迫力だった。


大聖堂の前も広場になっており、店によっては開いている所もあった。15:00近いので中休みが多かったのか平日だったからか。そしてある店の前で立ち止まる。

SAVE WATER DRINK BERGIAN BEER

もうそれを見た瞬間に店に入ったのは言うまでも無い。


店に入ると奥からどこかの映画で見たような親父さんが出てきて、これ飲んでけと薦められる。ネロとパトラッシュのビールだった。試飲させてもらったので買うしか無いなと2本セットとエプロンをお買い上げです。ちなみに出てきた親父さんのエプロンにはFBIと書かれていた。陽気なおっさんだなー!
これを書きながらリンク探してたらFacebookページあるじゃないですか!。めっちゃあの親父さん写ってる!
Belgian Beers and Brews - Abbey nr 8

●アントワープ聖母大聖堂(Cathedral of Our Lady Antwerp)

大聖堂の脇っちょの扉前まで行くと人が出入りしていたので我々も入ってみる。
するとシスターの格好をしたおばちゃんがいて「ヘロー、こんにちは」と言ってきた。「カメラオーケー、フラッシュだめー」とかも言った気がする。
入る前から入口脇の掲示にも日本語があり、入ってシスターにこんにちはと言われ、パンフレットも日本語版があって、、、これは完全に日本人向け観光地化されてます!という感じで若干興ざめした。オランダに来てからこちら、日本人や日本語に触れる事も無く完全に現地に迷い込んだ日本人という状況を楽しんできたので、この大聖堂の日本語化には少々残念な気持ちになってしまった。が、中に入ってみればそれを忘れる面白さでした。



気を取り直して中に入ると、、、外観そのままに中が空洞というか空間になっており天井の高さなどにも圧倒されてしまった。こりゃ凄い。

柱という柱には畳数枚、、、四畳半はありそうな大きさの絵画が掲げられていた。その柱や壁も全て石や木で出来ており、日本ではお目にかかれない石造りの巨大建造物に感動した。


●例の絵

まあ例の絵です。デカイ。ここに来て大人数では無いものの日本人の集団やゆるふわ女子旅行群とすれ違ったので現地で一人楽しむという間隔は無くなってしまった。でもまあ凄いなぁという感じは終始続いた。





例の絵以外も日本では見られない物の連続なので結構くまなく見て回った。牧師に懺悔するような箱とか地下の歴代教主が眠っていたようなレンガの棺?とか。いや本当にそうなのだろうか笑


建物の凄さ、絵の凄さ、、、に続いて感じたのが、窓という窓全てがステンドグラスだったという事。それぞれの部分で何か物語があるんだおろうなーと結構まじまじと見ていた。


日本のお寺さんでも見られるが、ローソク灯して何ユーロみたいなのが何箇所かあったのでお布施と思い1本立ててきた。yがよそのローソクから火を貰おうとして火を消していまっていた事をここに記す。笑ったなー。

あとは見事な彫像などもそこかしこにあって、普段目にしない西洋の文化、とにかくすみずみまで見ているだけで数時間は過ごせそうな空間でした。休日は普通に礼拝も行われているんだろうな。
売店は日本語グッズ目白押しでしたウフフ。



大聖堂をあとにして駅方面に向かう。こちら側からの眺めも良かったな。


●ルーベンスの家(Rubenshuis)

さっきのメインの絵の作者であるルーベンスの家。外観だけ見ておしまい。このルーベンスハウスの真ん前に観光案内所みたいなのがあってロッカーとかもあった。最初にここに立ち寄った方がいいのかもしれない。まあ普通のそこらにある家だよたぶん。


●帰還

結構テキトーにぶらついたアントワープ。ベルギービールと料理も美味かったし、Nasimの兄ちゃんもAbby "8の親父さんも面白かったし、大聖堂は確かに見事で結構良かったです。

アントワープ中央駅に戻ると警官二人が犬を連れて歩いていた。隣国オランダからいけない物を所持して来る輩を狙っているんでしょうか。そういう輩の方はご注意ください。


インフォメーションでオランダに戻る列車を探してそこそこ時間を使った。ここから間違えたらとんでもない所に行きそうなので慎重に乗る列車を確認。帰りは乗り換えた記憶が無いのでロッテルダムかデンハーグまで直通のInter Cityだったかな。乗りはしないがタリスもホームにいたよ。
電車が動き出して少しするとKAWAII女性が何か書いて欲しいと持ってきたのでアンケートみたいなものにyが回答した。列車の利用状況などこうして調べてるのかな。日本では無いですな。


●ただいまッテルダム

列車を降りようとしたら扉が開かない。前に見ていたので他の人がやっていたように扉のハンドルを引いたり扉脇のボタンを押しても開かない。後ろに人がたまってきてアワワーと思ったらみんな別のドアに移動していった。表から見たらこのドア故障中みたいなステッカーが、、、中にも貼っておいてよ!。New Kidsに剥がされたのか、、、他の人の行動を見てこういう事は良くあるんだろうなとも感じた。日本だったら運行停止だけど、ドアなんていくらもであるんだからこの運用でもいいのかもしれないな。


オランダに来てからこちらずーっとくすぶった空模様だったので、ベルギーまで足を伸ばした本日の天気は最高だったなぁ。仙台から東京にブラっと行くのと似た距離感だった。仮にタリスに乗ったとしても往復60EURで9000円だから新幹線に比べれば安いな。

昼は贅沢をしたので夜は質素にコンビニ飯。パン二つとサラダとハイネケンと菓子、、、で結局は10EUR近く使ったかな。ビールやグラスも割らずに持ち帰り成功。


そして今宵もSTOP POLITIEを見ながらダラダラ。毎日やってるのかなこれ?。風呂に湯をはって浸ってデトックス。

なんと明日の自由時間最終日は遂に別行動という話だぜ!

0 件のコメント: