2015年3月3日火曜日

ロッテルダムに行ってみた その4~マースカンチェ!(全7回?)

3日目はオランダで2010年に公開されたコメディ映画NewKidsTurboの聖地であるマースカンチェ(maaskantje)へ向かった。

●いざ、マースカンチェ!(maaskantje)

経路を調べてみると、ロッテルダムから南部のブレダ(Breda)に向かい、そこから東へ向かえばマースカンチェ最寄りのスヘルトヘンボス('s-Hertogenbosch)へ行けるようだ。直行は1時間おきくらいで出ており1時間程度で到着出来る。
ちなみに「NS NL」でアプリを検索するとNS公式のアプリが出てくるのでルート検索はそれが確実。


もう2度目なので「もーにん!」と言いながら朝食を済ませる。今日は色の濃い穀物混じりのパンにチーズとハムをのせてさらにジャムまでのせてみたがなかなかうまかった。オランダ人になれるだろうか。yはシリアルやら固いウェハースもバリボリムシャムシャと食べていた。ネイティブかよ。

さあ行こう!と、ロッテルダム中央駅で切符を買うのにすったもんだ。
券売機で行き先を決めるのにこのスヘルトヘンボスが全く出てこない。sを押してもhを押してもgを押しても表示されないのである。事前に調べていた時にデンボス(Den Bosch)という言い方もするみたいな記憶があったのでdを押してみるとDen Boschが出てくるが、はたしてこれでスヘルトヘンボスに行けるのだろうか。
通りすがりのおじさんに聞いてみたらやはりsやhを押して選ぼうとするが出てこない笑。で、dを押してDen Boschを表示すると「うんうんそれそれ」みたいに頷いてくれたので、もうこれでダメなら現地でどうにかしよう!と意を決して2枚購入すると、、、券面には's-Hertogenboschと表示されていた。ズコーッ!!
暗雲が立ち込める11月のロッテルダムである。(季節柄)


オランダNSで's-Hertogenbosch行きの切符を買う時はDen Boschで買う!


目的の電車を待っていると、NSでも黄色くない機関車もあるようで少し古めの車両がほぼ定時で到着したので乗り込む。発車し外を眺めていると昨日行きそびれたフェイエノールトスタジアムが左手に見えてきた!。うおー行きそびれたけど拝めた!。昨夜行ったMid-Town Records跡地の目と鼻の先だった笑


ロッテルダムの市街地を抜けると一時地下に潜って運河を越えたその先はずーっと牧草地のような感じが続く。時々馬や牛や羊が放たれている。そして駅周辺には街があり所々に森林が点在するという感じだった。時折見えてくる森林が紅葉シーズンでいい眺めだなーとのんびり。


2度めの運河は鉄橋でロッテルダム方面に向かうNSとすれ違う。


と、ブレダまで来た所でyが小用との事で一度電車を降りる事に。ハブ駅らしく少し大きめの駅だが取り壊し中?のようでやたらと高い仮設の歩道橋がホーム間にかけられていた。その歩道橋を登って降りてみるとどうやら駅舎へはかなり迂回して向かわないと行けないらしい事が分かり結局来たルートを戻りまたホームへ。あと30分くらいなんとかなるだろうと後続の電車に乗り込む。



ブレダから小奇麗な車両に乗り込み東のスヘルトヘンボスへと。車両によってボックスだったりライン?だったり跳ね上げ式の座席もあった。オランダにも通勤ラッシュがあるのかな。

 

各駅停車のようで少し走るとやたらと同じ地名がが続く区間に来た。何駅かするとTilburg Universityという駅に到着し学生風情の乗客がワラワラと降りていった。大学名が駅名になっているくらいだから学園都市みたいな感じなのかなー。あとで調べるとTilburgはオランダ第6位の街との事。


さあもうすぐスヘルトヘンボス!、という所で列車の速度が落ちてきたら左手にリコーのロゴを冠したビルがにょっきりあらわれた。そういえばロッテルダムからブレダに向かう途中には「NIKKO RADIO CONTROL」という電光掲示板を小さな工場の入り口あたりで見かけた。調べてみると日系企業の欧州拠点がいくつかスヘルトヘンボス周辺にあるようだ。


●スヘルトヘンボス('s-Helt Denbosh) 



スヘルトヘンボスに到着しホームから階段を上がると2階が改札階だった。5~6軒のショップとインフォメーションなどがあり割と新し目の駅舎だ。
ここでようやくいそいそと小用。トイレ前に小部屋あがありそこにいる数人の担当者に50セントを払う仕組みだった。入る時と出る時で人が変わっており数人で適当にローテーションを組んでいる様だ。 新し目の駅舎だがそういう作りにしているという事は今でもトイレ当番みたいな仕事が普通にあるという事なのだろうか。文化の違いは面白いな。

駅舎から出ると駅前広場は割と人出がありすぐ右手にバスプールがあった。しばらくその様子を眺めているとバス専用のインフォメーション・チケット売り場があったので入って聞いてみる。コンテナを改造したような簡易的な建物だ。
「うぃーうぉんとごーとぅーまーすかんちぇ!」と伝えると黒人のおばさんが「maaskantje!?」と目を見開きつつPC調べてくれて、156に乗れば行けるし159でも近くまで行くわと案内された。ちけっとは?おんばす?どらいばー?おけおけ!、、、とプールの表示を見ると159の方が早く来るので159に乗ってみる事にする。そこそこの人数が並びだしたので最後に乗り込みドライバーに聞くとマースカンチェ?156がいいよ!みたいな事を言うので「あー、うぉーくさーてぃみにっつokok!りたーん!」と言うと券を出してくれて1日乗り放題のような券が5.5ユーロだった。



●バスに揺られて

駅前を離れ市街地を抜けると電車に続いて郊外の牧歌的な感じになったが、10分ほどで小さな街に入りそろそろかなという地点で降りてドライバーに「おーけー?おけおけ?」とか聞くと頷いたので手を振ってバスを見送る。さらばナイスドライバー!(バスを降りたのはこの辺
スマフォのナビで現在地を確認してマースカンチェの方向を見定めて歩き出した。工事中で歩道がないぞ!笑


 


●マースカンチェ!(maaskantje)

バスを降りる直前が工事中のロータリーだったのでそこまで戻ってみると標識が見えた。



maaskantje!


もうとにかくマースカンチェである。ウキウキが止まらないぜ!
映画ではとにかくマースカンチェが強調されるが地区的にはデンダンヘン(Den Dungen)という模様。地元民的にはどういう使い分けなんだろうなぁ。

マースカンチェへ向かう通り沿いに民家が点在しており、車通りはそこそこ、たまに自転車の人間とすれ違う。民家の裏や間は基本的に農地のようで作物や木の苗?や牧草地になっていた。途中やたらと大きいドングリがたくさん落ちていた。


しばらく歩くと通り沿いにヤギやら馬やらロバ?やらがいたのでふれあいゾーン。野生の水鳥もそうだったが家畜もみんな人懐っこいなオランダ。駆け寄ってくるヤギが可愛すぎる。アレなペイントも笑ったが。


さらに歩くと遂に目的の看板が見えてきた、、、

maaskantje!!!!!


ちなみに看板の裏側は斜線が引いてありなんだろうなーと思ったが、マースカンチェはここまで!という意味合いのようだ。日本とは違い必ずしもブロック状の行政区では無いので街より先は通り名になるのだろう。


マースカンチェに入って割とすぐにあった風車付きのパン屋。覗いて見ればよかったな。


ガソリンスタンドに店が併設。海外の郊外ではよく見られる光景なんですな。


スーパーとアレな看板。自由だな笑
(これを書きながら検索かけてたらこの場所の画像があった)




何かの石像。由来は調べてない。(由緒あるのかと思ったら1990年の物らしい


その名もマースカンチェ通りに入ると地区の教会が見えてきた。それほど人口は多くなさそうだが立派な教会だ。日本の狛犬のようにライオンが置いてある家もありニヤリとする。


●聖地

住宅地を歩いて行くと遂に目的地が見えてきた。ややっ!?重機が入って何か工事してる!


工事中でなんだかヤバイ気がしたが目的の店はまだそこにあった。カフェテリア 't Pleintjeである!。なんて読むんだろう。セントプレインチェ(聖なる広場?)かな?


そしてそのカフェの真ん前がこれである。

New Kids Turboの冒頭でゲーリー(garrie)が車に跳ねられたアパートメントである。優秀な動画があったので参考までに引用する。


これで今回の初海外初オランダの目的は全て達成された。もう満足である。
良く見るとアパートのテラスからおばあちゃんに監視されてたよ。


残念ながらカフェの営業は平日16:00からとの事で中に入れなかったが、入口からのぞくとMasskantjeの看板が飾ってあったりしてやはり聖地っぽくなっていた。


現地に行ってみて分かったのだが、New Kids Turboの面白シーンのほとんどが、このカフェ前の通りと裏の広場で行われていたようだ。先に貼った動画GIFもほぼほぼこの界隈。ただ映画を見ていると気付かないが、現地に行ってからもう一度見るとその様子が良く分かるのが面白かった。


そしてマースカンチェの住宅街をテクテクと歩いて次の目的地へ。


ででで、でたー!リカルド(richard)の家!!。ちなみにこの辺です。

 

ほんとGooglemapのストリートビューのおかげで事前に場所を調べられて良かったです。例のカフェを中心にしらみつぶしに見て探しました。アホか。(↓5人のアホ) 


もう超満足したので夕方だし帰りましょう。カフェに戻りながら。住宅地をブラブラ。鶏がいたりスクールゾーンの表示があったり。


最後に恒例のアングルで撮影。
実はこの時カフェ内に人影があったらしい。もっと早く教えてくれよ!!!


ちなみにこのカフェのすぐ裏には児童向け施設のような建物があり、この広場も児童施設の一部として拡張している様子だった。アホの聖地が児童公園に、、、!?

 

広場を離脱しながら最後に様子を撮影していると、遊んでいた子供の一人がこちらに向かってポーズを取り始めたのでこりゃチャンスと近づいて行く。完全に変なおじさんだが勇気もって!


こうなりゃこっちのもんだとマースカンチェの少年たちとの交流開始である。
何故か現地に持って行っていたハピネスチャージ プリキュアシール引きを少年達に引かせる。「じゃぱにーずふぇいますがーるずあにめーしょん」とか言うと嫌そうな顔をしたが引いたシールを見てみんな一斉に「ヤンゴー!ヤンゴー!」と喜び始めた。日蘭交流大成功!過大な成果!!

 


 ●ブラブラお帰り

少年たちにCDもあげたりしつつ別れを告げ教会の方へ行ってみる。
教会を中心に街の公共施設のような建物があったりホテルやバーがあった。



それほど大きくは無い街だが立派な教会だ。日本の地方にある大きなお寺のような感じなのだろう。
教会のすぐそばにバス停があり、看板を見てみるとスヘルトヘンボスで紹介された156系統がこのマースカンチェ街中を通るルートだった。1時間に2本程度の間隔で走っている。


看板に書かれている9292というアプリもあるのでバス利用の際には活用したい。ns.nlで電車、9292.nlでバス、これらを駆使すればオランダ国内は大体オッケーである。

やってきたバスに乗り込みスヘルトヘンボス駅まで戻る。今回はかなりヤンチャなドライバーで狭い街中も急加速急停車急ハンドリングでグイグイと進む。身体が前後左右に揺れまくりまるでアトラクションであった。さすがに隣に乗っていたお兄ちゃんもしかめっ面をしていたので、これはオランダでも荒い方なのであろう。


暗くなりライトアップされたスヘルトヘンボス駅を見ながら、そういえばロッテルダム中央駅でも昨日の夜にイルミネーションの設置をしていた事を思い出す。11月中旬ごろからクリスマスに向けての準備は進んでいるようで日本とあまり変わらないなと思った。

スヘルトヘンボスから電車に乗り込むとなんとトイレがついていた。良く確認していなかったが車両や編成によってはトイレがあったり無料Wi-Fiが使えたりするようだ。車両間のデッキ部分でも折りたたみの椅子が壁に付いていたりして、こういうのは日本でもアリだよなと思ったり。


直通だったかブレダで乗り換えたか忘れたがロッテルダム中央駅まで帰還。宿まで歩いていると日本製のバイクが停まっていた。



 ●晩飯

宿に戻るとyが「疲れた」と言うので一人でぶらりと外にでる。昨日の疲れもまだ残っているようで一日中テンション低めだったなー。
宿の裏手の住宅地を回ったりして夜のロッテルダムを一人小さな大冒険である。いわゆるコーヒーショップもあったりして場末感が漂っていた。日本だと大麻大麻と言われる事があるが普通の人は行く事は無いそうだ。


ぶらりと歩いてみたがコレという店は無かったので駅前にあったファストフード屋で買う事にしてみた。駅北側のkonak
中に入ると調理場上にズラーとメニューが。「ていくあうとおーけー?オール??」と聞くとオーケーだと言うのでそれとこれと飲み物ホットで2個と頼んだら全部アルミホイルに包まれて渡された!。まるで巨大なお好み焼きのお持ち帰りである。ちなみにこの店はピザも売りのようだった。

rotterdam konak

ケバブ?は3.5ユーロくらいだったがかなり巨大。一人で1個食べたらもう十分!というくらい野菜が結構入っていた。もう一つはチキンカツのサンドのようなもの。6ユーロくらいだったか。メニューにはチキンカツと野菜やポテトなど別盛で写っていたがサンドされて出てきた。ポテトもやたら大量に付いてきてその下には大量のマヨネーズが。うわー!と思ったが日本のマヨネーズと違ってさっぱりしていて甘い。ついついヒョイパクと余裕で完食。ケバブもサンドも野菜が結構たくさん入っていてうまかった。


またいつかマースカンチェにリベンジしたいなぁ。


明日はベルギーのアントワープ(Antwerpen、アントウェルペン)に行く。